2020年 06月 18日
《防災》桃山の碑、記憶を次世代へ。 |

1964年の新潟地震から56年。
6月16日、新潟市では全市一斉の地震対応訓練が行われ、
地震発生時刻の午後1時1分に、スマートフォンがけたたましく鳴りました。
この日、私は東区の桃山小学校の避難訓練で取材をしましたが、
マグニチュード7.5の地震が起きたことを伝える校内放送が流れると、
それまで、ワイワイ過ごしていた子どもたちの雰囲気が一変。
鬼気迫る雰囲気となり、見ているこちらがドキっとするほどでした。
日本海にほど近い桃山小学校は、
新潟地震の際、
津波と石油タンク火災という
二重の恐怖にさらされました。
子どもたちを家に帰すこともできず、
教師が3日間、
1300人の児童を避難させながら過ごしたそうです。
その記憶が刻まれているのが、
「桃山の碑」(写真は1枚目)。
書かれているのは
大地は揺れ
海水は溢れ
黒煙は天を覆う
という当時の光景です。
学校では、毎年6月16日に、
子どもたちに「桃山の碑」について話をし、
地震は、過去に確かにここに起きたこと、
として語り継いでいます。
インタビューをした子どもたちも、
地震災害を”有り得る身近なこと”と
捉えていましたし、
校長先生は、
「(小規模なものも含め)頻発する地震に対し、子どもたちの緊張感は高い」
とお話されていました。
災害や感染症など、コントロールできない多くの問題に直面する現代にあって、
子どもたちは大人が思っている以上に、
高い危機意識を持っているのだと感じる取材でした。
また、恐怖ではなく、
危機意識を持たせる教育の重要性や、
「伝える続ける」ことの意味を
認識する日にもなりました。
「NST News タッチ」のコンセプトは、
新潟の今に触れる
新潟の未来に触れる
です。
未来を想起させる放送をすること、
同時に、
過去を伝えることで未来に備えること、
ひとつひとつ積み上げていきたいと思います。
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by michi1223kuma
| 2020-06-18 20:30
| NST News タッチ