2019年 01月 18日
風テラスの現場から考える「女性の生きづらさ」。 |
□【風テラスの現場から考える「女性の生きづらさ」】
上記は、私が1月12日に新潟市で参加した講演会・トークセッションのタイトルです。

たまに、スポーツから離れた分野に触れたいと思い参加しましたが、ふり幅がだいぶ大きくなりました。
「風テラス」(ふうてらす)とは、性風俗で働く女性ために、無料で生活・法律相談会です。
デリバリーヘルス(店舗をもたない性サービスのお店=出張スタイル)で働く女性たちが客の指名を待つ「待機部屋」で無料相談会が開かれます。
「風テラス」について調べていくと、運営をされている坂爪真吾さんは新潟市の出身で・同じ高校出身であるということ。親近感がわきます。
そして、これまでの活動を検索していくと、ちょっとした(一方的な)ご縁を感じました。
10数年前、「障がい者の性」について(私にとっては)衝撃の記事が新潟日報に掲載されていたのが未だに忘れられずにいたのですが、まさに、その記事で、支援者として取材を受けていたのが坂爪さんご本人。
長く障がい者の性を支援する活動を行っていることがわかりました。
「障害のある人たちの性生活」。
その頃20代だった私にとっては想像もしない事柄でしたが、そういった活動を若くして(坂爪さん→年下)行っている方がいることに驚きました。ただ、そのときは、その記事をコピーしただけで終わりましたが。
(イベント当日、坂爪さんに、「その当時はテレビ局にいて、取材をするところまでは動けなかった」と話をしたら、笑っておられました。「テレビ放送には不向き過ぎる」ので。)
坂爪さんは、「障がい者の性」を含め、様々な著書をお持ちです。
https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC-%E5%9D%82%E7%88%AA%E7%9C%9F%E5%90%BE/s?ie=UTF8&page=1&rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E5%9D%82%E7%88%AA%E7%9C%9F%E5%90%BE
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回は、3時間ほどの中で、女性たちの相談に乗っている徳田玲亜弁護士の講演、
徳田弁護士、坂爪さん、新潟県のパーソナル・サポート・センターの相談員さんの3人によるトークセッションがありました。
そこで分かったのは、性風俗で働きトラブルを抱えている女性の背景に、社会全体に共通する多くの懸案事項があるということです。
□性風俗で働く人たちの抱える悩み
主に「風テラス」が相談会を開いている待機部屋は、様々あるデリバリーヘルスの中でも、特色のあるお店の部屋だといいます。
それは、働いている人が、熟女であったり、ふくよかであったり。若さ・ビジュアルを売りにするような店とは違った特徴のある女性を集めたお店です。
そういった店で働く女性が「風テラス」で相談することとは、
・本人・家族の借金問題
・恋人から稼いだお金を巻き上げられる
・離婚
・親の介護、相続
・DV
・ネット関連(店を辞めたのに写真を使われる、誹謗中傷)
・生活不安
・セカンドキャリア 等。
そのほか、
親子関係が悪いため、日常的に責められる。風俗で働いていることは親に隠している。
↓
家を出たい・居場所がない
↓
恋人と同棲する(実家を出る手段が彼氏)
とか、
新卒でブラック企業に入社
↓
心身を病んで退社
↓
当面の生活費を工面するために風俗で働く
↓
日中の仕事に戻りたいが難しい
といった事例も紹介されました。
前者の「親子関係が悪いため」というのは、経済的に自立しきれていない女性にとっては、毎日に関わる「生きづらさ」であり、
親と離れるために、稼げる「風俗」を選択する可能性もあると考えられます。
後者の「ブラック企業で心身を病む」というのも多くの人にあり得ることで、当面の生活費を…と「風俗」を選択、
当面の…と思っていても、また正式な採用の仕事で元気に働けるか不安ということもあるでしょう。日中の仕事にシフトできずに悩む女性もいるそうです。
また、この仕事を選択したことで、”人に言いづらい”ことが加わり、問題を抱えた際に、身内に仕事がばれることが怖く、公の機関に出向けないケースもあるそうです。
「風俗」という業種で働くことになった事情の中にも、様々な事情が含まれていることが分かりました。
一方で、今『風俗という業種で働くことになった事情』と私がとらえている時点で、風俗で働くことへの「偏見」が含まれていることを、自分自身で感じます。
ただ、「風テラス」の活動のすばらしさは、
世界は救えなくても、確実に救える○○人がいる
ということ。漠然と「女性の生きづらさ」に寄り添うのではなく、「風俗で働く女性の生きづらさ」に寄り添うことで、具体的な仕事をされていることに、大きな意義を感じました。
上記は、私が1月12日に新潟市で参加した講演会・トークセッションのタイトルです。

たまに、スポーツから離れた分野に触れたいと思い参加しましたが、ふり幅がだいぶ大きくなりました。
「風テラス」(ふうてらす)とは、性風俗で働く女性ために、無料で生活・法律相談会です。
デリバリーヘルス(店舗をもたない性サービスのお店=出張スタイル)で働く女性たちが客の指名を待つ「待機部屋」で無料相談会が開かれます。
「風テラス」について調べていくと、運営をされている坂爪真吾さんは新潟市の出身で・同じ高校出身であるということ。親近感がわきます。
そして、これまでの活動を検索していくと、ちょっとした(一方的な)ご縁を感じました。
10数年前、「障がい者の性」について(私にとっては)衝撃の記事が新潟日報に掲載されていたのが未だに忘れられずにいたのですが、まさに、その記事で、支援者として取材を受けていたのが坂爪さんご本人。
長く障がい者の性を支援する活動を行っていることがわかりました。
「障害のある人たちの性生活」。
その頃20代だった私にとっては想像もしない事柄でしたが、そういった活動を若くして(坂爪さん→年下)行っている方がいることに驚きました。ただ、そのときは、その記事をコピーしただけで終わりましたが。
(イベント当日、坂爪さんに、「その当時はテレビ局にいて、取材をするところまでは動けなかった」と話をしたら、笑っておられました。「テレビ放送には不向き過ぎる」ので。)
坂爪さんは、「障がい者の性」を含め、様々な著書をお持ちです。
https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC-%E5%9D%82%E7%88%AA%E7%9C%9F%E5%90%BE/s?ie=UTF8&page=1&rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E5%9D%82%E7%88%AA%E7%9C%9F%E5%90%BE
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今回は、3時間ほどの中で、女性たちの相談に乗っている徳田玲亜弁護士の講演、
徳田弁護士、坂爪さん、新潟県のパーソナル・サポート・センターの相談員さんの3人によるトークセッションがありました。
そこで分かったのは、性風俗で働きトラブルを抱えている女性の背景に、社会全体に共通する多くの懸案事項があるということです。
□性風俗で働く人たちの抱える悩み
主に「風テラス」が相談会を開いている待機部屋は、様々あるデリバリーヘルスの中でも、特色のあるお店の部屋だといいます。
それは、働いている人が、熟女であったり、ふくよかであったり。若さ・ビジュアルを売りにするような店とは違った特徴のある女性を集めたお店です。
そういった店で働く女性が「風テラス」で相談することとは、
・本人・家族の借金問題
・恋人から稼いだお金を巻き上げられる
・離婚
・親の介護、相続
・DV
・ネット関連(店を辞めたのに写真を使われる、誹謗中傷)
・生活不安
・セカンドキャリア 等。
そのほか、
親子関係が悪いため、日常的に責められる。風俗で働いていることは親に隠している。
↓
家を出たい・居場所がない
↓
恋人と同棲する(実家を出る手段が彼氏)
とか、
新卒でブラック企業に入社
↓
心身を病んで退社
↓
当面の生活費を工面するために風俗で働く
↓
日中の仕事に戻りたいが難しい
といった事例も紹介されました。
前者の「親子関係が悪いため」というのは、経済的に自立しきれていない女性にとっては、毎日に関わる「生きづらさ」であり、
親と離れるために、稼げる「風俗」を選択する可能性もあると考えられます。
後者の「ブラック企業で心身を病む」というのも多くの人にあり得ることで、当面の生活費を…と「風俗」を選択、
当面の…と思っていても、また正式な採用の仕事で元気に働けるか不安ということもあるでしょう。日中の仕事にシフトできずに悩む女性もいるそうです。
また、この仕事を選択したことで、”人に言いづらい”ことが加わり、問題を抱えた際に、身内に仕事がばれることが怖く、公の機関に出向けないケースもあるそうです。
「風俗」という業種で働くことになった事情の中にも、様々な事情が含まれていることが分かりました。
一方で、今『風俗という業種で働くことになった事情』と私がとらえている時点で、風俗で働くことへの「偏見」が含まれていることを、自分自身で感じます。
ただ、「風テラス」の活動のすばらしさは、
世界は救えなくても、確実に救える○○人がいる
ということ。漠然と「女性の生きづらさ」に寄り添うのではなく、「風俗で働く女性の生きづらさ」に寄り添うことで、具体的な仕事をされていることに、大きな意義を感じました。
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by michi1223kuma
| 2019-01-18 13:32
| 世の中のこと。