2020年 02月 23日
CHINEMA UP 228~テーマ:恨みます『スノー・ロワイヤル』『親切なクムジャさん』 |
FM PORTにて、毎週日曜午後7時~放送中の『中越グループPAN UP』内、「CINEMA UP」でご紹介した映画のあれこれ。
放送日がシンガーソングライターの中島みゆきさんのお誕生日というところから、中島さんの名曲にちなんでテーマは「恨みます」。
①『スノー・ロワイヤル』(2019年・米)
息子を誤って殺されてしまった寡黙な父親が、復習をするというストーリーです。
私ははじめ、ランボーのように、【自分VS世界】のような構図を想像していたのですが、
主人公の悲劇の父親、リーアム・二―ソン演じる「ネルズ」対ギャングの構図に、
ネイティブ・アメリカンが加わり、さらに警察も若干絡む、三つ巴プラスαのアクションでした。
三つ巴プラスαなので、復習が復習を呼び、収拾がつかないという事態に陥っていきます。
舞台はロッキー山脈の麓、主人公・ネルズは除雪を生業としています。
悪い奴がどんどん殺されていきますが、
復讐は様々な形で行われて行きますが、何と言っても、ラストの復習シーンは圧巻です。
除雪作業車であんなことができるのか!!!という、
雪国に住む私たちだからこその、「マジか」という驚きがあるかと思います。ある意味で名場面。
そして、ネルズの寡黙さがとてもいいです。まともに喋ったシーンで、実のお兄さんに相談に行ったときくらいじゃないのかな。
堅気のネルズのお兄さんが、実はかなりのワルだというところも、何とも面白いです。
想像の斜め上をいくやりたい放題さ、シュールでワイルドな作品です。
②『親切なクムジャさん』(2005年日本公開・韓)
パク・チャヌク監督による『復習者の憐れみを』『オールド・ボーイ』につづく、復習三部作の最終作。
私は、この『親切なクムジャさん』しか見ていませんが、最初、30分見て、ちょっとキツイな~と思って一回見るのを辞めたんです。
生々しいというか、何というか。
また、過去と現在が交差して描かれているので、そのテンポに慣れる必要があるんだなと思いました。
で、翌日もう一回最初から見たら、頭に入る入る、すっごく面白かったです。免疫ができてしまえば、最後までノンストップで楽しめました。
イ・ヨンエさんが演じる美しい「クムジャさん」。ある誘拐殺人事件にかかわっていますが、殺人は犯していません。
しかし、ある理由により、自分が男の子を殺したと警察に自白して服役。13年間の刑務所生活の間、囚人たちに親切をし続けて、出所後、自分の復習計画を協力してくれるように恩をきせていたということなんですね。
この親切も、単なる親切ではないところがクムジャさんのブッ飛んでいるところ、やりすぎなほどの下準備が痛快。
特に、女性刑務所を牛耳っている「魔女」と呼ばれている囚人をやっつけるくだりは、ちょっと他にないなと思います。ちなみに、お子さんは見られません。
また、クライマックスで誘拐殺人事件の真犯人を倒す場面で、
それまで、一番常識的で、気弱に描かれていた人物が、「真犯人をもっと痛み付ける方法があるはずだ」と口を開きます。
淡々と復習計画を進めていたクムジャさんもそうですが、
「恨み」っていうのは、「怒り」とも違って、簡単に表面化している感情ではないからこそ、人間の中でもっとも恐ろしい感情なのだと思いました。
非常に刺激が強いですが、ブラックな世界がお好きな方にはおすすめです。
放送日がシンガーソングライターの中島みゆきさんのお誕生日というところから、中島さんの名曲にちなんでテーマは「恨みます」。
①『スノー・ロワイヤル』(2019年・米)
息子を誤って殺されてしまった寡黙な父親が、復習をするというストーリーです。
私ははじめ、ランボーのように、【自分VS世界】のような構図を想像していたのですが、
主人公の悲劇の父親、リーアム・二―ソン演じる「ネルズ」対ギャングの構図に、
ネイティブ・アメリカンが加わり、さらに警察も若干絡む、三つ巴プラスαのアクションでした。
三つ巴プラスαなので、復習が復習を呼び、収拾がつかないという事態に陥っていきます。
舞台はロッキー山脈の麓、主人公・ネルズは除雪を生業としています。
悪い奴がどんどん殺されていきますが、
復讐は様々な形で行われて行きますが、何と言っても、ラストの復習シーンは圧巻です。
除雪作業車であんなことができるのか!!!という、
雪国に住む私たちだからこその、「マジか」という驚きがあるかと思います。ある意味で名場面。
そして、ネルズの寡黙さがとてもいいです。まともに喋ったシーンで、実のお兄さんに相談に行ったときくらいじゃないのかな。
堅気のネルズのお兄さんが、実はかなりのワルだというところも、何とも面白いです。
想像の斜め上をいくやりたい放題さ、シュールでワイルドな作品です。
②『親切なクムジャさん』(2005年日本公開・韓)
パク・チャヌク監督による『復習者の憐れみを』『オールド・ボーイ』につづく、復習三部作の最終作。
私は、この『親切なクムジャさん』しか見ていませんが、最初、30分見て、ちょっとキツイな~と思って一回見るのを辞めたんです。
生々しいというか、何というか。
また、過去と現在が交差して描かれているので、そのテンポに慣れる必要があるんだなと思いました。
で、翌日もう一回最初から見たら、頭に入る入る、すっごく面白かったです。免疫ができてしまえば、最後までノンストップで楽しめました。
イ・ヨンエさんが演じる美しい「クムジャさん」。ある誘拐殺人事件にかかわっていますが、殺人は犯していません。
しかし、ある理由により、自分が男の子を殺したと警察に自白して服役。13年間の刑務所生活の間、囚人たちに親切をし続けて、出所後、自分の復習計画を協力してくれるように恩をきせていたということなんですね。
この親切も、単なる親切ではないところがクムジャさんのブッ飛んでいるところ、やりすぎなほどの下準備が痛快。
特に、女性刑務所を牛耳っている「魔女」と呼ばれている囚人をやっつけるくだりは、ちょっと他にないなと思います。ちなみに、お子さんは見られません。
また、クライマックスで誘拐殺人事件の真犯人を倒す場面で、
それまで、一番常識的で、気弱に描かれていた人物が、「真犯人をもっと痛み付ける方法があるはずだ」と口を開きます。
淡々と復習計画を進めていたクムジャさんもそうですが、
「恨み」っていうのは、「怒り」とも違って、簡単に表面化している感情ではないからこそ、人間の中でもっとも恐ろしい感情なのだと思いました。
非常に刺激が強いですが、ブラックな世界がお好きな方にはおすすめです。
by michi1223kuma
| 2020-02-23 20:00
| 映画