2018年 04月 23日
カッコーの巣の上で。 |
4月22日の「中越グループ PAN UP」のテーマが、ジャック・ニコルソンということで、
番組では「シャイニング」「アバウト・シュミット」をご紹介したのですが、
リスナーさんから(いつも映画談議にご参加いただく皆さま!本当にありがとうございます)この作品の話も出るかもしれないし観ておこう、と思ってレンタルした矢先、ミロス・フォアマン監督の訃報も飛び込み、思いがけずタイムリーな鑑賞となった「カッコーの巣の上で」です。
「アマデウス」でも、語り部となるサリエリは精神病棟で過去を回想するというストーリーですが、
「カッコーの巣の上で」は、精神病棟での人間模様が描かれています。患者の多くは優しさがベースにあり、そのせいで、ひどく傷ついたり、とても輝いたりしています。
病院側の体制に反旗を翻すのが、ジャック・ニコルソン演じるマクマーフィー。精神病を装って、刑務所の労働から逃れるという男ですが、目の前で起こっていることに対して自分の尺度で行動します。彼のキャラクターに触発されて、他の患者たちが変化していく様子を見ていると、人が人に影響し影響されることの、限りない可能性を感じます。
一方で、病院側の体制というものも、徹底的に非道なものとは違うのだけれど、チクリと、ピンポイントに、そして確実に、人の心を傷つけるもので、こういう無意識の振りをした「悪」というものが、人間の心に日常的に潜んでいることにもハッとさせられました。
by michi1223kuma
| 2018-04-23 09:00
| 映画