2018年 02月 25日
CINEMA UP 126~ テーマ:宇宙人『遊星からの物体x』『第9地区』 |
FM PORTにて、毎週日曜午後7時~放送中の『中越グループPAN UP』内、「CINEMA UP」で紹介した映画についてのアレコレ。
放送日の2月25日は、1978年に映画『未知との遭遇』が日本で公開された日…というところから、テーマは「宇宙人」。
①『遊星からの物体x』(1982)
これを観ていると映画通…というイメージのある作品だったのですが、今回初めて観ました。そして、2回観ました。
とにかく、ストーリーの発想が斬新なんですね。宇宙人である”Things(=生き物)”が、地球上の人間やその他の生物を食べることで、その食べた物を体内でコピーする。そして、その見た目そっくりなコピーが、「宇宙人」であることを隠して存在してしまう。
次々犠牲者が出る中で、本来の仲間同士が、「お前も本当の中身は人間じゃなくて、物体X”Things”なんじゃないか」と疑心暗鬼になっていく…隣の人間を信じられない恐怖って精神的なダメージが大きいですよね…。実生活ではそんなこと無いと信じたいものです。
この悲劇のきっかけとなる冒頭のハスキー犬の登場から、ビジュアルで引っ張る力があります。そして、南極という極寒でその悲劇が起きているという恐ろしさ。極寒の白の世界と、「宇宙人」=”Things"の体内の…グロテスクな赤…脳裏に焼き付く映像でした。
まぁいろんな怖さがありますが、私は、《お腹からウワー!》のシーンが好きですね。そして、これくらいのグロテスクは私は大丈夫なんだなということが分かりました。また、まだCGのない世界、触れる宇宙人SFXに、かえってリアルを感じます。
一方で、登場人物が12人います。それぞれキャラクターもハッキリしていますが、一回目では顔と名前が一致しなくて、今何人生き残っているのかが全く分からなくなったんです。そこで2回目の鑑賞の時は、メモに12人の名前と役割・特徴を描いた上で、「宇宙人」にやられた順番にチェックを入れながら観ました。頭の中が整理されて、スッキリと恐怖にハマれました。この観方、おすすめです。
②『第9地区』(2009)
こちらも、恐ろしいストーリー。難民となったエイリアンが「第9地区」と呼ばれるエリアに集められスラム化…。
舞台が南アフリカ・ヨハネスブルク。かつてのアパルトヘイト政策への非難も加味されていますが、人類の負の歴史を”描き続ける”ことの意味を強く感じます。ドキュメンタリータッチで描いていることにも、思いがあるのかもしれません。
そして、主人公の男性=ヴィカスがエイリアン化していくという恐怖がこの作品の見どころ。手がザリガニのハサミのようになる所から始まり、最終的にはほぼエイリアンになってしまうその変化の経過は恐怖です。エイリアンはその形状から、人間に「エビ」と呼ばれていますが、「エビ人間」になっていく…。ただ、第9地区に住んでいるエイリアン「エビ」たちも、そんなに悪い奴らではない、というのも面白いことろ。彼らの中でも知能の高いクリストファー・ジョンソンには同情する側面が多いですし、彼の子供の小さなエイリアンは可愛くも感じてきます。
人間の「自分とは異質なもの」にたいしての恐怖心や拒否感を、痛烈に描いています。
放送日の2月25日は、1978年に映画『未知との遭遇』が日本で公開された日…というところから、テーマは「宇宙人」。
①『遊星からの物体x』(1982)
これを観ていると映画通…というイメージのある作品だったのですが、今回初めて観ました。そして、2回観ました。
とにかく、ストーリーの発想が斬新なんですね。宇宙人である”Things(=生き物)”が、地球上の人間やその他の生物を食べることで、その食べた物を体内でコピーする。そして、その見た目そっくりなコピーが、「宇宙人」であることを隠して存在してしまう。
次々犠牲者が出る中で、本来の仲間同士が、「お前も本当の中身は人間じゃなくて、物体X”Things”なんじゃないか」と疑心暗鬼になっていく…隣の人間を信じられない恐怖って精神的なダメージが大きいですよね…。実生活ではそんなこと無いと信じたいものです。
この悲劇のきっかけとなる冒頭のハスキー犬の登場から、ビジュアルで引っ張る力があります。そして、南極という極寒でその悲劇が起きているという恐ろしさ。極寒の白の世界と、「宇宙人」=”Things"の体内の…グロテスクな赤…脳裏に焼き付く映像でした。
まぁいろんな怖さがありますが、私は、《お腹からウワー!》のシーンが好きですね。そして、これくらいのグロテスクは私は大丈夫なんだなということが分かりました。また、まだCGのない世界、触れる宇宙人SFXに、かえってリアルを感じます。
一方で、登場人物が12人います。それぞれキャラクターもハッキリしていますが、一回目では顔と名前が一致しなくて、今何人生き残っているのかが全く分からなくなったんです。そこで2回目の鑑賞の時は、メモに12人の名前と役割・特徴を描いた上で、「宇宙人」にやられた順番にチェックを入れながら観ました。頭の中が整理されて、スッキリと恐怖にハマれました。この観方、おすすめです。
②『第9地区』(2009)
こちらも、恐ろしいストーリー。難民となったエイリアンが「第9地区」と呼ばれるエリアに集められスラム化…。
舞台が南アフリカ・ヨハネスブルク。かつてのアパルトヘイト政策への非難も加味されていますが、人類の負の歴史を”描き続ける”ことの意味を強く感じます。ドキュメンタリータッチで描いていることにも、思いがあるのかもしれません。
そして、主人公の男性=ヴィカスがエイリアン化していくという恐怖がこの作品の見どころ。手がザリガニのハサミのようになる所から始まり、最終的にはほぼエイリアンになってしまうその変化の経過は恐怖です。エイリアンはその形状から、人間に「エビ」と呼ばれていますが、「エビ人間」になっていく…。ただ、第9地区に住んでいるエイリアン「エビ」たちも、そんなに悪い奴らではない、というのも面白いことろ。彼らの中でも知能の高いクリストファー・ジョンソンには同情する側面が多いですし、彼の子供の小さなエイリアンは可愛くも感じてきます。
人間の「自分とは異質なもの」にたいしての恐怖心や拒否感を、痛烈に描いています。
by michi1223kuma
| 2018-02-25 20:00
| 映画