2017年 12月 03日
CINEMA UP 114~テーマ:走る姿が印象的な作品~『炎のランナー』『プロポーズ』 |
FM PORTにて、毎週日曜午後7時~放送中の『中越グループPAN UP』内、
「CINEMA UP」で紹介した映画についてのアレコレ。
もう師走ですね!というところから、テーマは「走る姿が印象的な作品」。
『炎のランナー』(1981)
ロンドンのハロルドとスコットランドのエリック。栄光に対して全く違うアプローチをする二人です。
まずは、エリック。
もともとはラグビー選手で、全身で、心臓で走っているようなエリック。
彼は宣教師で、走ることで神を近くに感じることができると感じています。
また、彼が走りで有名になることは、布教にも良い影響がありました。
しかし、その信仰心から、
パリ・オリンピックでは、100メートルの予選が、安息日=日曜日あたることから、
予選に出場することを拒否します。
パリ・オリンピックは1924年。
第一次大戦後の世界にとって、国の威信を示すためにどれほどオリンピックが重要なものか、
今の時代以上の期待、重圧が、選手にのし掛かっていたと想像しますが、
エリックは、一選手であること以上に、一人の人間として、
信仰を守るために出場を拒む…。
周りの期待に応えるということを、ことさら素晴らしいことのように思いがちですが、
期待に応えることよりも大事なことがある、それは自分である・・・、
こういう選択肢があるんだと思わされました。
それでも、彼の走ることへの情熱は燃え続けています。
一方は、ハロルドです。
ユダヤ人の父を持ち、オックスフォード大学のエリートでありながら、差別的な視線を避けることができません。
常に、何かと戦うように、前のめりな姿が痛々しいほどです。
そんな彼なので、走ることにもストイック。
差別・偏見を払しょくするために走る、イギリス人として認められるために走る…という強い気持ちがあります。
「見返してやる」「認めさせてやる」」という気持ちは、私にも分かり易く、ハロルドの執念もとても共感できる。
でも、そんな彼も、友人やコーチの言葉や行動からたくさんのことを学んでいて、
「あぁハロルドは、そんなことを考えていたんだな」
と、ハッとする場面がありました。
特に、「足るを知る」「満足を知る」という言葉が出てきます。
何かを追い求めることで人間は力が湧くという反面、
満足を知ることで心穏やかに生きていけるという面もある。
相反する中でどう生きるのかということを、自問できる作品でもあると思います。
なぜ走るのか、という目的が全く違う二人だけれど、
走ること、生きることに同じように真っすぐであることに感動します。
周りの人たちもとても品格があり、その彼らはイギリス人。それぞれ魅力がありますし、当時を再現した美術、衣装なども素晴らしく、映像もきれいでした。
とにかく走るシーンが多いです。
短距離競技の経験者は、とくに、走りたくなる!作品かもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・
『プロポーズ』(1999)
こちらは、楽しく見られるコメディー。
結婚は人生の墓場と思っている主人公・ジミーの「わがまま」は見ていて可愛いようでもあり、
元カノを訪ね歩くうちに、大事なものを知るというストーリーは、大筋では、想定の範囲を出ることはなく安心してみられます。
最後の方では、結婚までのタイムリミットが近づいてくるので、
司教さんも一緒に行動して、みんなが心からジミーの幸せを祈るあたりが面白いです。
そして、相手役のアンは、「ブリジット・ジョーンズ」で有名なレネー・ゼルウィガーです。
ジミーに言わせると、結婚を求めてこないしサッパリしていて付き合いやすい女性と思われていましたが、
アンにも本音があるんだぞ、というところが、同性として共感が持てました。
走るシーンはラストまでお預け。
DVDの表紙にもなっていますが、ジミーと結婚したいという女性がウエディング・ドレスで追いかけてくる。
予想以上の人数で、ものすごい迫力。
ここまでやるか、というところが最高の「婚活」コメディーです。
「CINEMA UP」で紹介した映画についてのアレコレ。
もう師走ですね!というところから、テーマは「走る姿が印象的な作品」。
『炎のランナー』(1981)
ロンドンのハロルドとスコットランドのエリック。栄光に対して全く違うアプローチをする二人です。
まずは、エリック。
もともとはラグビー選手で、全身で、心臓で走っているようなエリック。
彼は宣教師で、走ることで神を近くに感じることができると感じています。
また、彼が走りで有名になることは、布教にも良い影響がありました。
しかし、その信仰心から、
パリ・オリンピックでは、100メートルの予選が、安息日=日曜日あたることから、
予選に出場することを拒否します。
パリ・オリンピックは1924年。
第一次大戦後の世界にとって、国の威信を示すためにどれほどオリンピックが重要なものか、
今の時代以上の期待、重圧が、選手にのし掛かっていたと想像しますが、
エリックは、一選手であること以上に、一人の人間として、
信仰を守るために出場を拒む…。
周りの期待に応えるということを、ことさら素晴らしいことのように思いがちですが、
期待に応えることよりも大事なことがある、それは自分である・・・、
こういう選択肢があるんだと思わされました。
それでも、彼の走ることへの情熱は燃え続けています。
一方は、ハロルドです。
ユダヤ人の父を持ち、オックスフォード大学のエリートでありながら、差別的な視線を避けることができません。
常に、何かと戦うように、前のめりな姿が痛々しいほどです。
そんな彼なので、走ることにもストイック。
差別・偏見を払しょくするために走る、イギリス人として認められるために走る…という強い気持ちがあります。
「見返してやる」「認めさせてやる」」という気持ちは、私にも分かり易く、ハロルドの執念もとても共感できる。
でも、そんな彼も、友人やコーチの言葉や行動からたくさんのことを学んでいて、
「あぁハロルドは、そんなことを考えていたんだな」
と、ハッとする場面がありました。
特に、「足るを知る」「満足を知る」という言葉が出てきます。
何かを追い求めることで人間は力が湧くという反面、
満足を知ることで心穏やかに生きていけるという面もある。
相反する中でどう生きるのかということを、自問できる作品でもあると思います。
なぜ走るのか、という目的が全く違う二人だけれど、
走ること、生きることに同じように真っすぐであることに感動します。
周りの人たちもとても品格があり、その彼らはイギリス人。それぞれ魅力がありますし、当時を再現した美術、衣装なども素晴らしく、映像もきれいでした。
とにかく走るシーンが多いです。
短距離競技の経験者は、とくに、走りたくなる!作品かもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・
『プロポーズ』(1999)
こちらは、楽しく見られるコメディー。
結婚は人生の墓場と思っている主人公・ジミーの「わがまま」は見ていて可愛いようでもあり、
元カノを訪ね歩くうちに、大事なものを知るというストーリーは、大筋では、想定の範囲を出ることはなく安心してみられます。
最後の方では、結婚までのタイムリミットが近づいてくるので、
司教さんも一緒に行動して、みんなが心からジミーの幸せを祈るあたりが面白いです。
そして、相手役のアンは、「ブリジット・ジョーンズ」で有名なレネー・ゼルウィガーです。
ジミーに言わせると、結婚を求めてこないしサッパリしていて付き合いやすい女性と思われていましたが、
アンにも本音があるんだぞ、というところが、同性として共感が持てました。
走るシーンはラストまでお預け。
DVDの表紙にもなっていますが、ジミーと結婚したいという女性がウエディング・ドレスで追いかけてくる。
予想以上の人数で、ものすごい迫力。
ここまでやるか、というところが最高の「婚活」コメディーです。
by michi1223kuma
| 2017-12-03 20:00
| 映画